2個前の3040で「カワイイ」について書いたばかりだが、今回はまた極め付けとも言える2曲(1と8)が入った。特に1のMark Ronsonの新曲は、Mark Ronsonらしい骨格のがっしりしたサウンドにLykke Liの典型的カワイイ系ボーカルが載っかっていて、Mark Ronsonの狙いどころがよくわかる曲。という具合に、「カワイイ」はこの業界に深く浸透しつつある。
そういえば今回久々のEllie Gouldingもカワイイ系だしなぁ。それに5では強面のFall Out Boyまでもがこの感じというのも、もはや止められない潮流とさえ思える。だから逆に貫禄のMadonnaが際立つ。 ところでこのほど僕はApple Musicを始めることにした。いわゆるサブスクリプションサービスの音楽配信である。アナログレコードの時代からずっと音楽を買い続けてきた自分にとって、これはAppleから音楽を借りているという感覚が強くてどことなく居心地が悪い・・・のではあるが、何せ聴き放題の魔力には抗し難い(笑)。 Appleで使用している用語がイマイチピンと来ないこともあって、まだいろいろ使い勝手に不慣れな初心者だが、とりあえず選曲が簡単に出来るようになったのは確か。これまで作って来たプレリストもいずれ追加公開していくつもりなので、興味があったらチェックしてみてください。coastcafestudioで検索できます。
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少しざらっとした肌触りを残しているが、むしろどこかひっかかるものが微妙な心地良さを引き出しているような、そんな味わいが好き。ひたすら気持ちいいだけを追求したような作り方もできるけれど、それではきっと満足しない。音楽に限らずだが、出来上がったものだけでなく作る過程がうかがい知れるような、そういうものにより心惹かれる。
選曲したリストを眺めてそんなことを考えた。9曲目、Azekelの「Good Wine」もきっとそんなことを歌っているのではなかろうかと頭をよぎったからだ。この優しさに満ちた曲は今回のハイライトの一つでもある。 さて、Gino Vannelliが新譜を出した。僕は1998年の「Slow Love」以来ご無沙汰であったのだが、変わっていない。で、いい。この声の存在感がいささかも衰えていないことに驚く。 バックで鳴っている生楽器がまた贅沢だ。大袈裟に言うと、ここで聴くことのできる音は、それぞれの楽器の名手が、名手と言われるようになるまでに費やした膨大な時間の縮図なのだ。Gino Vannelli本人もしかり。「味わう」とはこういうことを言うのだなと、素直に感激してしまう。
今度のプレイリストは、一口に表すと「カワイイ」。「カワイイ」は日本発の価値観として今や世界的にも浸透しているとも言われているが、ポップミュージックの世界でも確実にその傾向がみられる。
その根拠として、そもそもカワイイ系のシンガーの人気が台頭、ってアリアナとかね。Cardi B. なんて強烈なアイコンも、その存在自体がカワイイ。そしてストリーミング時代に合わせるかのように曲がどんどん短くなっていること、また曲そのものがキャッチーさを前面に出す傾向が強くなってること、などが挙げられる。リリースされたアルバムからのシングルカットというんじゃなく、シングルのみなんてのも増えている。 実際のところ、曲はホントに短くなっている。イントロやアウトロなどは大胆にも割愛。サビだけで曲が成り立ってるのも珍しくない。それがいいのかどうなのか、わからない。ただ、そんな今の雰囲気を強く感じる曲が集まった今回のプレイリスト、作り終わっての感想が、「カワイイ」。
かつて「オールジャパン・ポップ20」というラジオ番組があった。リクエスト集計によりランキングを作成する、いわゆる洋楽ベストテン番組である。僕が聴いていたのは1972年ごろ、って半世紀近く前(汗)。当時は今と比べても洋楽がものすごく身近で、小学生から中学に上がる頃には皆こぞって洋楽を聴いたものだ。洋楽を楽しむことはオトナへのステップを一段上がるみたいな感覚があった。その新しい体験への導き役が「オールジャパン・ポップ20」や「全米TOP40」であった。
カウントダウンという、ラジオから毎週定時にオンエアされるスタイルはとても魅力的で、それこそ一喜一憂しながら聴いた。次に買うレコードの候補を探し当てたり、ランキングをノートに書き写して年間チャートの予想を立てたり、何というか熱気があった。今から思えば、それは「こんなに夢中になれるもの(=音楽)に出会える喜び」、ということなんだろう。そんな幸せな時代は僕にとっての「ポップスの時代」。 その後音楽メディアがアナログからデジタルへ移行し、シングル盤で持っていた愛聴盤を聴く機会も無くなりつつあった2000年ごろ、このままだと永久に聴くことも無くなってしまうという危機感に襲われてプレイリストにしたのが「ポップスの時代」である。単独で引っ張り出して聴くことは無くなっても、プレイリストにしておけばあの頃に夢中で聴いていた曲たちに再会できる。それはすなわち大切な僕の時間が蘇ることであり、忘れないための約束だ。 プレイリスト「ポップスの時代」は、一アーチスト一曲の原則の下に年代ごとに20曲選び、それを20位から1位までカウントダウンしていくというもの。言ってみれば僕自身が「オールジャパン・ポップ20」のディレクターになったつもりで、「この年の年間チャートはこうでした」みたいな構成になっている。当然ながら偏りや依怙贔屓満載。だってコーストカフェはプライベートレーベルですからね。 今年1発目。選曲し終わってジャンルを見たら、何とElectronicが半分を占めていて自分でも驚いた。もっとも”Electronic”とはスタイルを表す形容詞である訳で、今どきのElectronicは大半がダンス音楽だ。その意味ではダンス系に振ったプレイリスト。Gymでのワークアウト用BGMに最適。
昔はElectronicといって思い浮かぶのはピコピコ電子音のイメージ。生楽器を使わない、という定義だったのであろうか。しかし表現方法が高度化するにつれ、今ではリスナー側も生楽器かどうかに重きを置かなくなって来ている。それは同時に生楽器による演奏であることが価値になる、という裏返しでもある。 さて個人的なイチオシはCalvin Harris。「えっ、またぁ?」と言われてしまいそうだが、このところの彼の作風はCalvin Harrisらしさを限りなく希薄化させていると感じられるのが面白い。ひところ大ブームだったThe Chainsmokersなんかより、やっぱり役者が数段上なんだぁと思うのである。
イヤーエンドに今年の総決算をしようと思い立ち、「ポップスの時代 2018年」のアイデアが浮かんだ。今年になってからのプレイリスト3029から3038までの中から選曲を始めたはいいけれど、これがなかなかハードな作業。総集編といえど、プレイリストは単に曲のピックアップ集じゃないからね。
2週間ほど悩んで、出した結論は「やっぱり作れねぇ―」。 ということで、今年のFavorite Songsを登場順に並べたリストでお茶を濁します。 今年も残り僅かになり、リアルタイムプレイリストとしてはこれが今年最後になるかな。今年は何と言ってもDrakeとPost Malone、Cardi Bじゃないですかね。まさに内容の伴った人気だったと思う。
個人的にはPost Maloneに参ったスね。HipHop系の曲は何を聴いても同じ、という先入観を気持ちよく覆してくれた。「Psycho」や今回選曲した「Sunflower」を聴きながら、「終わらないでくれ、もっと聴いていたいよー」、といつも想ってしまう。セクシーな声とセンスの良さ、豊富なアイデアなど、兼ね備えたパーフォーマーだと思う。 さて、今回から選曲した曲の傾向がわかるように星の数でジャンルを表示します。1曲につき★一つ。ジャンル分けはiTunesにおける分類です。
我が家にはド定番のクリスマス向けプレイリストが2000年以来存在する。今年もそのプレイリストがヘビロテで流れる季節がやって来た。もっともウチの子供たちはこれを季節を問わずに聴いているようで、その頻度がさらに高まるということらしい(娘談)。
選曲はパーティーのBGMを想定していて、前半は賑やかに華やかに、後半は「ねぇ、雪も降ってきたよ、ホワイトクリスマスだねー。」って感じの構成になっている。その折り返し地点はCapentersの”Merry Christmas Darling"。 この曲はCarpentersとしては比較的初期の作品なのだが、僕は彼等の数ある名作の中でも最高に傑作な一曲だと思っている。ハッピーな心にもちゃんと染み入ります。
NHK朝の連ドラ、「半分、青い。」の主人公役の永野芽郁ちゃんがあさイチに出演した時のこと。音楽好きだという彼女、好きなアーチストを訊かれて名前を思い出せずにいたジャズシンガーみたいな人、それにStevie Wonder、George Clintonの名前を挙げていた、ってのけぞるよねぇ。Stevie WonderはまぁいいとしてGeorge Clintonでっせ、だって彼女まだ19歳になったばかり。それ以来永野芽郁の名前は僕の中で特別な輝きを持つに至ったのである。
で、ジャズシンガーみたいな人、というのが気になるところなのだが、僕の思うにJose Jamesではないかと推察する。仮にこの時彼女が思い出せなかった名前でないとしても、永野芽郁ちゃんはJose Jamesは好きなはず、だと思う。 ・・という訳で今回の3037。Jose Jamesは僕のお気に入りでもある。
Tower Of Powerは僕が10代の頃に夢中になったバンド。10代の一時期ブラスバンドでサックスを吹いていた僕にとって、1973年の「What is Hip?」は、まさに超絶快感体験。その圧倒的なサウンドに打ちのめされた、のである。その後Tower Of Powerは80年代にベイエリア仲間のHuey Lewisと一緒にやって健在ぶりを示したのだが、・・・そこから数えても30年! お互い頑張ってるねー、と声掛けたくなってしまう、そんな1曲目で3036は幕を開ける。
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March 2022
AuthorI am enjoying music with PowerBeats Pro and JBL SoundGear. Categories |