今度のプレイリストは、一口に表すと「カワイイ」。「カワイイ」は日本発の価値観として今や世界的にも浸透しているとも言われているが、ポップミュージックの世界でも確実にその傾向がみられる。
その根拠として、そもそもカワイイ系のシンガーの人気が台頭、ってアリアナとかね。Cardi B. なんて強烈なアイコンも、その存在自体がカワイイ。そしてストリーミング時代に合わせるかのように曲がどんどん短くなっていること、また曲そのものがキャッチーさを前面に出す傾向が強くなってること、などが挙げられる。リリースされたアルバムからのシングルカットというんじゃなく、シングルのみなんてのも増えている。 実際のところ、曲はホントに短くなっている。イントロやアウトロなどは大胆にも割愛。サビだけで曲が成り立ってるのも珍しくない。それがいいのかどうなのか、わからない。ただ、そんな今の雰囲気を強く感じる曲が集まった今回のプレイリスト、作り終わっての感想が、「カワイイ」。
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かつて「オールジャパン・ポップ20」というラジオ番組があった。リクエスト集計によりランキングを作成する、いわゆる洋楽ベストテン番組である。僕が聴いていたのは1972年ごろ、って半世紀近く前(汗)。当時は今と比べても洋楽がものすごく身近で、小学生から中学に上がる頃には皆こぞって洋楽を聴いたものだ。洋楽を楽しむことはオトナへのステップを一段上がるみたいな感覚があった。その新しい体験への導き役が「オールジャパン・ポップ20」や「全米TOP40」であった。
カウントダウンという、ラジオから毎週定時にオンエアされるスタイルはとても魅力的で、それこそ一喜一憂しながら聴いた。次に買うレコードの候補を探し当てたり、ランキングをノートに書き写して年間チャートの予想を立てたり、何というか熱気があった。今から思えば、それは「こんなに夢中になれるもの(=音楽)に出会える喜び」、ということなんだろう。そんな幸せな時代は僕にとっての「ポップスの時代」。 その後音楽メディアがアナログからデジタルへ移行し、シングル盤で持っていた愛聴盤を聴く機会も無くなりつつあった2000年ごろ、このままだと永久に聴くことも無くなってしまうという危機感に襲われてプレイリストにしたのが「ポップスの時代」である。単独で引っ張り出して聴くことは無くなっても、プレイリストにしておけばあの頃に夢中で聴いていた曲たちに再会できる。それはすなわち大切な僕の時間が蘇ることであり、忘れないための約束だ。 プレイリスト「ポップスの時代」は、一アーチスト一曲の原則の下に年代ごとに20曲選び、それを20位から1位までカウントダウンしていくというもの。言ってみれば僕自身が「オールジャパン・ポップ20」のディレクターになったつもりで、「この年の年間チャートはこうでした」みたいな構成になっている。当然ながら偏りや依怙贔屓満載。だってコーストカフェはプライベートレーベルですからね。 |
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March 2022
AuthorI am enjoying music with PowerBeats Pro and JBL SoundGear. Categories |