Elton John。僕にとってそれは特別な名前。僕が音楽を聴き始めたローティーンの頃、「次に何を聴く?」と音楽に飢えていた耳にがっつりとハマったのがエルトン・ジョン。当時のことでソースはラジオ。番組は「オールナイトニッポン」、DJはカメさんもしくは克也さんかなぁ。深夜明け方近くにそのDJがかけた曲が「Tiny Dancer」。それはそれは新鮮でかつ衝撃的な音楽体験だった。
ところで一般的な評価として、エルトン・ジョンの全盛期はアルバムで言うと「Goodbye Yellow Brick Road」と言われるが、全盛期は「Your Song」を含むセカンドから7枚目の「Goodbye Yellow Brick Road」まで続いていたというのが実際に近いと思う。それがある時期を境に作風が変わってしまった。実を言うとそのギャップが自分にとってはとても大きく、今に至るまで謎なのであった。 映画「Rocketman」はその辺りの答えになるかもしれない重要な示唆を与えてくれている。一つはタロン・エジャトン演じるエルトンのダイアローグの中にあった「1975年からクソ野郎」というセリフ。アルコールや薬物依存に陥ったのが1975年という意味だが、1975年といえば自伝的なアルバム「Captain Fantastic & Brown Dirt Cowboy」を発表した年。ここが境目なのだ。この後の作品ではバンドのメンバーも変わっている。 もう一つは盟友Bernie Taupinとの出会いの場面。DJMでソングライターチームとしてスタートを切った際、バーニーが持ち込んだ書き溜めた歌詞の中に「Daniel」があった。「Daniel」とは 6枚目のアルバム「Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player」の冒頭を飾る曲。つまり「Your Song」が生まれた頃には、すでにかなりの数の曲が出来ていた可能性がある。 加えてこの時期、重要な事実としてエルトンは確かにバーニーに恋心を抱いていたということ。初期のキラ星のように輝く魅力に溢れた曲の数々は、そうしたパートナーを得た喜びを創作意欲に昇華させた勢いの中で生まれたのだった。うーん、納得するなぁ。 映画「Rocketman」はエルトンが大成功を収めた後の、各種依存症に苦しむ姿を露悪的に描きすぎてるきらいが無きにしも非ずだが、エルトン自身が制作に関わることで、エルトン・ジョンの新作と捉えることも出来ようか。僕のような、長年謎を抱えていたようなファンに対するエルトンからの回答なのではないかと、今では思っている。 プレイリストは「Rocketman」の公開に合わせて自分なりの選曲をしてみたいと思ってはいたものの、ところがいざやってみるとなかなか難しいンです。その理由はエルトンには強力なベストアルバムというのがあって、その内容とかなり被ってしまうから。被ると意味無いし・・・。なので、今回はあえてベストアルバムには含まれない曲だけで構成した。何か言い訳がましくてスイマセン。
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March 2022
AuthorI am enjoying music with PowerBeats Pro and JBL SoundGear. Categories |